大切な人を亡くした後、その方の遺品を整理することは心理的にも実務的にも大変な作業です。
しかし、故人の思い出を大切にしながら、次のステップに進むための欠かせない作業でもあります。
このブログでは、遺品とはどのようなものなのか、それと遺留品の違いは何なのか、形見分けのマナーや遺品整理の具体的な進め方、デジタル時代に特有の遺品についてご紹介します。
目次
1. 遺品とは?大切な故人の思い出が詰まったもの
遺品とは、お亡くなりになった方が人生を通じて使用し、大切にしていた物品のことを指します。
これらの遺品には故人との深い思い出が詰まっており、残された家族や友人の心の支えとなる特別な存在です。
遺品を整理することは、故人との最後の別れを実感し、思い出を大切にするための大切なステップです。

遺品に含まれる物
個人的な所有物 | 衣類、アクセサリー、趣味に関する道具など。 |
手紙や日記 | 故人の感情や思考が反映された価値ある記録。 |
アルバムや写真 | 重要な瞬間を収めた思い出の品々。 |
遺産としての品々 | 家族のために遺された資産も遺品に含まれます。 |
故人との思い出を育む遺品
遺品は、故人との繋がりを感じるための大切な方法です。
例えば、故人が好んで着ていた服や趣味で使っていた道具は、その人を思い出させる力を持っています。
これらの物に触れることで、故人の日常や生き方を思い出し、温かい記憶が蘇ります。
また、時には遺品を通じて、故人がどのように生きていたのかを感じることもできるのです。
遺品の整理が必要な理由
遺品整理は、感情面だけでなく実務的にも重要です。
整理整頓 | 故人の住居をきちんと整理することで、管理しやすくし、必要な手続きをスムーズに進めることができます。 |
感情の整理 | 遺品と向き合うことで、悲しみを乗り越える第一歩を踏み出す助けとなるかもしれません。 |
法的手続き | 相続や貴重品の整理を含む法的手続きをスムーズに進めることができます。 |
2. 遺品と遺留品の違いを理解しよう
遺品と遺留品は、どちらも故人に関係する物を指しますが、その意味合いや使用される場面が異なります。
これらの言葉を正しく理解することで、遺品整理における適切な対応ができるようになります。
遺品とは?
遺品とは、亡くなった方が生前に使用していた物やその人に関連する思い出の品を指します。
- 日常的に使っていた物:衣類や家具、電子機器など
- 思い出の品:趣味に使っていた道具や家族との写真
- 家族への遺産:金品や財産を含む
遺品は、故人との思い出を留める重要な物であり、整理を通じて故人との対話を行う機会にもなります。
遺留品とは?
一方、遺留品とは、持ち主が置いていった物、あるいは誰が所有者か特定できない物のことを指します。
- 事故や事件:孤独死や外出先での死亡の場合、警察が残された物を遺留品として扱います。
- 災害時:被災地にて所有者不明の物が残される場合。
遺留品は、故人の個人的な思い出や家族にとっての価値はない場合が多く、そのため処分や引き取りの際には慎重な対応が求められます。
遺品と遺留品の主な違い
所有者との関係 | 遺品 | 遺留品 |
故人に直接関連する物 | 持ち主が特定できない物、または故人と無関係な物 | |
感情的価値 | 故人との思い出に基づく感情的価値が高い。 | 感情的価値は少なく、処分の対象になりやすい。 |
扱われ方 | 整理や形見分けが行われる。 | 警察や地方自治体により管理されることが多い。 |
このように、遺品と遺留品には明確な違いが存在します。
遺品整理を行う際はこれらの違いをしっかりと把握しておくことが大切です。
正しく分類することで、必要な物と不必要な物を見極めることができ、スムーズな整理作業が実現します。
3. 形見分けの基本とマナーについて
形見分けとは、故人が愛用していた物を残された家族や友人と分け合う大切な行為です。
故人への思いを共有する手段でありながら、正しいマナーを守ることも大切です。

形見分けの実施時期
形見分けは一般的に故人の死後、49日間の忌明け期間を経て行うのが望ましいとされています。
これは、法要や相続について話し合う場を持つことができるためです。
ただし、宗派によって若干の違いがあるため、タイミングは慎重に考慮する必要があります。
事前の連絡と相談
形見分けを行う前には、受け取る相手に事前に連絡をし、形見を渡すことについて確認することが一般的なマナーです。
特に目上の方や特別な関係にある方には、より丁寧な配慮が求められます。
「この品を受け取っていただけますか?」と尋ねることで、相手に与える負担を軽減しましょう。
形見として選ぶべきもの
- 故人が日常的に使用していたもの(時計やバッグ)
- 思い出が詰まった品(家族の写真や手紙)
- 価値の高すぎないもの(高価な宝飾品などは贈与税の対象になるため注意)
一方で、形見として不適当なものも存在します。
例えば、破損した物やあまりにも古い衣類、用途不明なガラクタは避けましょう。
形見分けの際の注意点
受け取る側の意志を尊重する | 形見を受け取る側が気持ちよく受け取れるよう配慮します。 |
特別な思いを伝える | 形見に込められた故人の思いや、自分自身の気持ちを相手に伝えることが大切です。 |
手渡しする | 可能であれば手渡しで渡すことが望ましいです。郵送する場合も事前に相談を忘れずに。 |
遺族の意向を大切に
形見分けは故人の意志を尊重するだけでなく、遺族自身の意向も大切にしなければなりません。
時には、特に譲りたい品や残したい品がある場合があります。そのような場合は、家族間で十分な会話を持ち、全員が納得できる形で進めることが大切です。
このように、形見分けを行う際には、事前の準備と相手への配慮が必要です。
故人を偲びながら、皆が心地よく進められるよう心がけましょう。
4. 遺品整理の進め方と必要な準備
遺品整理は、故人の大切な記憶や愛されたアイテムを整理する重要な作業です。
この作業をスムーズに進めるためには、しっかりとした準備と手順が大切です。

遺品整理を始める前のステップ
- ① スケジュールの設定
遺品整理は非常に時間がかかる場合が多いため、前もって計画を練ることが大切です。無理のないスケジュールを考慮し、日常生活の合間に作業を進められるように時間を確保しましょう。 - ② 遺品の分類
整理する遺品は、次のように分けることができます。
・想い出の品:故人の個人的な大切なアイテムや思い出を呼び起こす物。
・リユースやリサイクルが可能な品々:まだ使えるもので、他の方に役立ててもらえる品々。
・廃棄すべきもの:使用不可能なものや状態が悪いアイテム。
遺品整理の進め方
- ① 形見分けを優先する
まずは、遺族や故人の友人たちに形見を分けてあげることが大切です。
故人が大事にしていた品を共有することで、感情的な整理が進むことも多いです。
- ② リユース・リサイクル可能なものの処分
次に、リユースやリサイクルができるものは、リサイクルショップに持ち込むか、オンラインで新しい持ち主を見つけるのが良い方法です。
特に需要が高いアイテムは、家具や家電 、衣類やバッグ 、書籍や雑誌
- ③ 廃棄するものの処分
最後に、不要な物の適切な処分を行います。
自治体の分類に従い、注意しながら処分を行いましょう。
・燃えるゴミ:紙やプラスチック類
・燃えないゴミ:金属やガラス製品
・粗大ゴミ:大きな家具や家電
準備すべきアイテム
作業用の服装 | 作業中に汚れる可能性が高いので、動きやすく、汚れても気にならない服を選びましょう。 |
保護具 | 埃や小さな怪我から身を守るため、マスクや手袋を準備することを忘れずに。 |
資材・道具 | 整理に必要な資材として、ゴミ袋、段ボール、テープ、ハサミ、カッターなどがあります。 また、運搬用の軽トラックやワゴン車の手配も大切です。 |
心の整理をしながら、丁寧に作業を行うことが大切です。
5. デジタル時代の遺品整理で気をつけること
デジタル遺品の整理は、近年のテクノロジーの進化に伴い、多くの家族が直面する新たな課題です。
故人が残したデジタルデータやアカウントは、物理的な遺品と同様に重要であり、整理を怠るとトラブルの原因になりかねません。

デジタル遺品の特性を理解する
デジタル遺品には、パソコンやスマートフォン、デジタルカメラに保存されている写真やデータ、そしてSNSアカウントやネットバンキングなどが含まれます。
これらは、故人が所有していたものでありながら、他の人にはアクセスできない場合がほとんどです。
特に、パスワードやログイン情報を知らないために、情報が失われる可能性があります。
整理前の準備
- アカウント情報の収集:故人が使っていたメールアドレスやSNSのアカウントを把握しておくことは大切です。特に、最近では多くのサービスが2段階認証を導入しているため、ログインに必要な情報が複数存在することがあります。
- デバイスの確認:故人が使用していたパソコン、スマートフォン、タブレットなど、すべてのデジタルデバイスを確認し、どのデータが重要であるかを見極めます。
デジタル遺品整理の進め方
- データのバックアップ
重要なデータは、まずバックアップを取りましょう。外部ハードドライブやクラウドストレージに保存することで、データを安全に保つことができます。
- アカウントの整理
不要なアカウントや使用されていないサービスは削除し、必要なアカウントについては継続利用の可否を検討します。例えば、故人のSNSアカウントを追悼用に設定することも選択肢のひとつです。
- 専門業者の活用
特に複雑なデジタル遺品の整理に悩んでいる場合は、専門の業者に依頼することも効果的です。専門業者は、データ復旧やアカウント管理の専門知識を持っています。
注意点
- 相続人との連携
デジタル遺品は、時に相続人間でのトラブルを引き起こすことがあります。必ず相続人全員で相談しながら整理を進めるようにしましょう。
- プライバシーの配慮
故人のプライベートな情報が含まれている可能性があります。整理する際には、その内容に配慮し、個人情報の取り扱いには十分注意しましょう。
デジタル遺品整理は、故人の思い出を大切にしつつ、家族間のトラブルを避けるための大切なステップです。
適切な手順を踏み、丁寧に取り組むことが求められます。
まとめ
遺品や遺留品の整理は、故人との思い出を大切にしながら、新しい一歩を踏み出すための大切な作業です。
遺品の分類、形見分けの実施、リユース・リサイクルの検討、そしてデジタル遺品の適切な整理など、段階的に作業を進めることが肝心です。
この過程では、故人への思いを共有し、遺族間の調整を図ることも大切です。
遺品整理を通して、故人との絆を深め、前を向いて歩み始めることができるのです。
ご家族や友人とともに、丁寧に整理を進めていくことをおすすめします。
よくある質問

Q1:遺品とは何ですか?
遺品とは、お亡くなりになった方が人生を通じて使用し、大切にしていた物品のことを指します。
これらの遺品には故人との深い思い出が詰まっており、残された家族や友人の心の支えとなる特別な存在です。
Q2:遺品と遺留品の違いは何ですか?
遺品は故人に直接関連する物で、感情的価値が高いのに対し、遺留品は持ち主が特定できない物や故人と無関係な物で、感情的価値は少ないのが主な違いです。
Q3:形見分けはいつ行うべきですか?
形見分けは一般的に故人の死後、49日間の忌明け期間を経て行うのが望ましいとされています。
宗派によって若干の違いがあるため、タイミングは慎重に考慮する必要があります。
Q4:デジタル遺品の整理で気をつけるべきことは何ですか?
デジタル遺品の整理では、アカウント情報の収集や重要データのバックアップ、不要なアカウントの削除など、慎重な対応が求められます。
また、相続人との連携や個人情報の取り扱いにも十分注意を払う必要があります。
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