大切な人を失った悲しみの中で、遺品整理という現実的な作業に向き合うことは、多くの方にとって心身ともに負担の大きなものです。
「何から手をつければいいのかわからない」「遺品と遺留品の違いって何?」「形見分けはいつ、どのように行えばいいの?」といった疑問や不安を抱えている方も少なくないでしょう。
近年では、デジタル化の進展により、スマートフォンやパソコンに保存された「デジタル遺品」への対応も新たな課題となっています。
故人への感謝の気持ちを込めて、適切に遺品整理を行うためには、正しい知識とマナーを身につけることが大切です。
この記事では、遺品整理の基本的な知識から実践的な手順、そして現代ならではのデジタル遺品の対処法まで、遺品整理に関する疑問を解決し、心の整理とともに進められるよう、わかりやすくご紹介します。
目次
1. 遺品と遺留品の違いを知ろう
日本においては、亡くなった方が残した物について「遺品」と「遺留品」という2つの用語がありますが、これらは異なる意味を持ちます。
理解しておくことで、遺品整理をよりスムーズに行うことができるでしょう。

遺品とは?
遺品とは、亡くなった方が生前に使用していた物や、彼らに特別な思い入れがある品々を指します。
- 故人が愛用していた衣類やアクセサリー
- 趣味の道具やコレクション
- 家族へのメッセージや手紙
故人との思い出を振り返る材料として価値があり、精神的な支えともなることがあります。
遺留品とは?
一方、遺留品は、亡くなった方が生前持っていたが、特に感情的な価値を持たない物を指します。
この用語は、亡くなった方が置き忘れた物や、引き取るべき物がない場合の判断材料にも用います。
- 外出先で置き去りにされた物品
- 孤独死があった際に警察に搬送された物
このように、遺留品は遺品よりも広い意味を持ち、故人が亡くなった後に残されたすべての物を含みます。
遺品と遺留品の違い
遺品 | 遺留品 |
故人が所有していた物で、感情的な価値があるもの。 | 故人が残した物のうち、特に思い入れがない物や、持ち主が拾い忘れた物。 |
遺品整理を行う際には、これらの概念をしっかりと把握し、必要な物、不要な物を見極めることが大切です。
そうすることで、故人への感謝の気持ちを込めつつ、今後の生活もスムーズに整えていくことができるでしょう。
2. 遺品整理のベストなタイミングとは
遺品整理を行う際、適切なタイミングを見極めることはとても大切です。
しかし、正確な「ベストな時期」は人それぞれ異なるため、柔軟な判断が求められます。
遺品整理を始める時期の目安
通夜や葬儀後の数週間 | 正式な手続きが落ち着いたら、心身ともに余裕ができるタイミングです。 この時期は、精神的に疲れが残ることもありますが、同時に家族や親族が集まりやすく、協力しやすい状況でもあります。 |
四十九日や百日法要後 | これらの法要は、故人を偲ぶ重要な日であり、遺品の整理を考えるきっかけにもなります。 法要が終わって心の整理がついたタイミングで始めると良いでしょう。 |
一周忌の時期 | これもまた、家族が集まる良い機会です。 このタイミングで遺品について話し合うことで、トラブルを避けることができます。 |
遺品整理を行う際の心構え
- 自分の感情を優先する: 遺品に触れることは感情的に難しい作業です。心が落ち着いている時期に整理を始めると、より良い判断ができるでしょう。
- 親族との相談が重要:遺品の分配はしばしば家庭内のトラブルの原因になります。相続人全員が揃っている時に話し合いを行い、力を合わせて整理を進めましょう。
- 物の重要性を判断する:遺品には思い出が詰まっていますが、中には金銭的価値が高いものも存在します。特に重要なものは、早めに処理することが望ましいです。
手続きが必要な物の整理
法的手続きが必要な物品 | 遺産相続や相続税に関わる物品は、早めに対処することが大切です。 特に手続きに期日が設定されている場合、焦らずに準備を進めましょう。 |
賃貸物件に住んでいた場合の注意 | 家賃の支払いの問題や退去手続きなどがあるため、なるべく早く整理を始める必要があります。 |
自分自身や遺族が安心して整理を進められるよう、適切なタイミングを見極めることはとても大切です。
心の整理がついたときが、最も効果的な遺品整理を行うためのスタート地点となるでしょう。
3. 自分で遺品整理をする手順と注意点

手順
- ① スケジュールを立てる:遺品整理を始める前に、作業を行うスケジュールを決めましょう。無理のない範囲で計画を立て、期間を設定します。特に、遺品整理が長引くことがないよう、一定の期限を設けるとよいでしょう。
- ② 種類別に分ける:遺品は、「貴重品」、「売却可能な物」、「形見」、「廃棄物」に分類します。この作業では、各アイテムに番号を付けたり、札をつけたりすると、整理がスムーズになります。
- ③ 確認作業を行う:整理作業中に、書類や貴重品が埋もれてしまうことがあります。重要な財産を誤って処分しないよう、注意深くすべてのアイテムを確認しましょう。
- ④ 物品の写真を撮る:分類した物品については、写真を撮って記録に残すことがおすすめです。後から何を処分したのか、または誰に渡したのかを確認する際に役立ちます。
⚠注意点
- 賃貸物件での確認:賃貸住宅の場合、設備(エアコンや照明」が備付けられていることが多いため、これらの処分は避けなければなりません。借りている物件の原状回復にも配慮する必要があります。
- 近隣への配慮:遺品整理中はどうしても荷物の移動や騒音が発生します。そのため、近所の方々に事前に作業を行う旨を伝え、配慮することが大切です。ご理解を得ることで、トラブルを未然に防げます。
- 精神的な準備:故人の遺品を整理する際、自身の感情が高ぶることがあります。そのため、一度に大量の遺品を整理しようとするのではなく、時間をかけてひとつずつ丁寧に進めることを心がけましょう。また、処分に迷う物は一時保留にしておき、冷静に判断できる時期を待つことも大切です。
- 相続人との協議:相続人が複数いる場合、遺品の分配について家族全体で話し合いを行うことが大切です。一人で決定すると思わぬトラブルを引き起こすことがあるため、必ず協議を行いながら進めていきましょう。
このような手順や注意点をしっかり把握しておくことで、遺品整理をよりスムーズに進めることができるでしょう。
4. 形見分けの基本とマナー
形見分けとは、故人が大切にしていた品々を家族や友人に分ける大切な行為です。
この風習には、故人の思い出を共有し、彼らを偲ぶという意味が込められていますが、形見分けを行う際には適切なマナーや手順を守ることが大切です。

適切なタイミングで行う
形見分けは、通常、故人の死後49日を経た「忌明け」の時期に行われることが一般的です。
仏教においては、四十九日の法要が終わった後に行うケースが多いため、その時期を考慮することが大切です。
ただし、地域や宗教によって異なる慣習が存在するため、事前に確認しておくことが大切です。
受け取る側の意向を尊重
形見分けを実施する際には、譲る相手の気持ちを最優先に考えましょう。
特に、友人や親戚に形見を渡す場合は、「受け取ってもいいか」と事前に確認することがマナーです。
無理に渡そうとすると、相手に負担感を与える可能性があるため、細やかな配慮が必要となります。
サプライズは避ける
形見を突然贈ることは好ましくありません。
必ず事前に相手に連絡し、意思を確認しましょう。親しい関係であっても、相手に少しでもプレッシャーを感じさせないよう心掛けましょう。
丁寧な説明を添えて、相手の意志を尊重するようにしましょう。
品物の状態を確認
形見を渡す際には、その品物の状態をよく確認することが大切です。
特に普段使用されていた品は使用感があるのが一般的ですが、油汚れや損傷がある場合、受け手には気を使わせることもあります。
品質が悪い場合は、修理や清掃を行った後に渡すことをおすすめします。
適切な包装と手渡し
形見分けの際には、豪華な包装は必要ありませんが、簡素な包装を心掛けることが大切です。
清潔な白い紙で包み、「遺品」や「偲び草」と書いた表書きを添えるのが良いでしょう。
また、可能であれば手渡しで渡すことをおすすめします。
遠方の場合、郵送も考えられますが、立ち会った上で手渡しすることで、より思いの詰まった形見分けとなります。
形見として適切な品
形見に選ぶ品物は、故人との思い出が強く結びついているものでなければなりません。
- アクセサリー(指輪やネックレスなど)
- 故人の愛用品(書籍や衣類など)
- 写真やアルバム
- 特別な思い入れのある品(特別な意味が込められたもの)
これらの品物は、受け取る人にとって故人を身近に感じる重要なものとなる可能性があります。
形見分けは、故人に対する敬意と感謝を表す行為であるため、細やかな配慮をもって行うことが求められます。
5. デジタル遺品の整理方法と対策
デジタル遺品とは、故人が使っていたスマートフォンやパソコン、デジタルカメラのデータ、オンラインアカウント、ネットバンキングの口座など、デジタル形式で残された所有物を指します。
これらのデジタル遺品を整理することは、物理的な遺品整理と同じくらい重要です。

デジタル遺品の整理手順
- ① データの収集
まず、故人が使用していたデバイスからデータを収集しましょう。スマホやパソコンを使って、写真、動画、文書などの重要なデータをバックアップしておくことが大切です。USBメモリや外付けハードディスクにコピーすることで、データを安全に保管できます。
- ② アカウントの確認
故人が使用していた各種オンラインサービス(SNS、メール、クラウドストレージなど)にログインし、アカウントの状況を確認します。亡くなった方が残したアカウントは、適切に処理する必要があります。多くのサービスでは、故人のリクエストに基づいてアカウントを閉鎖できる手続きがあります。
- ③ パスワードの管理
デジタル遺品整理の一環として、故人のパスワードを把握することは重要ですが、個人情報の保護も考えなければなりません。信頼できる方法でパスワードを管理しましょう。パスワードマネージャーを利用することで、セキュリティを保ちながら、アカウントの管理がしやすくなります。
- ④ 個人情報の処理
故人のデジタルデータの中には、個人情報が含まれている場合があります。整理の際には、プライバシーに配慮し、不要な情報やデータは適切に処分しましょう。データを削除するだけでなく、物理的に記録されたデータ(ハードディスクなど)も安全に処分する必要があります。
⚠デジタル遺品整理の注意点
- 感情的な影響
デジタル遺品を整理する際、故人との思い出が詰まったデータにふれることで、精神的に辛い気持ちになることがあります。無理せず、自分のペースで進めることが大切です。
- 専門家への相談
自分での整理が難しい場合や不安がある場合には、デジタル遺品整理に特化した業者を利用することも選択肢のひとつです。専門家が適切にデータを整理し、必要に応じて法的な手続きをサポートしてくれます。
- 法的な配慮
故人の遺言書や法律に基づく権利など、デジタルデータの扱いに関しては法的な側面も考慮する必要があります。専任の弁護士に相談することで、遺族が守るべき権利についてしっかりと理解することができます。
デジタル遺品の整理は、故人の思い出を大切にしつつ、次のステップに進むための重要な作業です。
感情や法律に配慮しながら、冷静に進めていきましょう。
まとめ
遺品と遺留品の違いを理解し、適切なタイミングで丁寧に遺品整理を行うことは、故人への敬意と感謝の気持ちを表す重要な行為です。
物理的な遺品だけでなく、デジタル遺品の整理も忘れずに進めましょう。
心を込めて大切に処理することで、故人の記憶を大切に次代に引き継ぐことができるでしょう。
遺品整理は大変な作業ですが、家族や専門家と協力しながら、慎重に進めることが大切です。
よくある質問

Q1:遺品と遺留品の違いは何ですか?
遺品は故人が生前使用していた物や特別な思い入れのあるものを指し、一方で遺留品は故人の生前の物のうち、特に感情的な価値のないものを指します。
遺品は故人との思い出を振り返るための貴重な材料であり、遺留品は故人が残した物全般を指す広い概念です。
Q2:遺品整理を始める適切なタイミングはいつですか?
通夜や葬儀後の数週間、四十九日や百日法要後、一周忌の時期などが一般的な目安です。
心が落ち着いている時期に整理を始めることで、より良い判断ができるでしょう。
また、家族が集まりやすい時期に行うことで、トラブルを避けることができます。
Q3:形見分けにはどのようなマナーがありますか?
適切なタイミングで行う、受け取る側の意向を尊重する、サプライズは避ける、品物の状態を確認する、適切な包装と手渡しを心がけるなどのマナーが大切です。
故人に対する敬意と感謝の気持ちを込めて、細やかな配慮をもって行うことが求められます。
Q4:デジタル遺品の整理にはどのような注意点がありますか?
データの収集、アカウントの確認、パスワードの管理、個人情報の適切な処理が大切です。
また、故人との思い出が詰まったデータに触れることで精神的に辛い思いをすることがあるため、無理せずに自分のペースで進めることが大切です。
必要に応じて専門家に相談するのも良いでしょう。
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