大切な人を亡くした時、残された家族が向き合わなければならない作業のひとつが「遺品整理」です。
しかし、遺品整理を始める前に、まず基本的な知識を身につけることが大切です。
「遺品」と「遺留品」の違いは何でしょうか?「形見」との違いはどこにあるのでしょうか?
これらの用語の違いを正しく理解することで、故人の思い出を大切にしながら、適切な整理を行うことができます。
また、デジタル化が進む現代では、従来の物理的な遺品に加えて「デジタル遺品」への対応も必要となってきています。
このブログでは、遺品整理に関する基礎知識から具体的な進め方まで、段階的に詳しくご紹介します。
故人への想いを大切にしながら、家族みんなが納得できる遺品整理を行うためのガイドとして、ぜひ参考にしてください。
目次
1. 遺品と遺留品の違いを理解しよう
日本語では、「遺品」と「遺留品」という言葉がありますが、これらはそれぞれ異なる意味を持っています。
この違いを理解することは、遺族や親族が遺品整理を行う際にとても重要です。

遺品とは?
遺品は、亡くなった方が生前に使用していた物品や、故人にゆかりのある特別な品々を指します。
具体的には、故人が愛用していた衣類や趣味の道具、あるいは家族への思いを込めて残された品などが含まれます。
主な遺品の例
- 売ることができない思い出の品々
- 趣味の道具やコレクション
- 写真やアルバム
遺留品とは?
一方、遺留品は故人が亡くなった後に残された物に加え、場合によっては故人が置き忘れた物や、持ち主が不在の状態で残された物も含まれます。
これには、例えば急な事情で持ち帰れなかった物や、公共の場に忘れられた物が該当します。
遺留品はより広い範囲を含んでおり、必ずしも故人との思い出が込められているとは限りません。
遺留品に該当するもの
- 亡くなった人が置き去りにした日用品
- 外出先に忘れたもの
遺品と遺留品の主な違い
項目 | 遺品 | 遺留品 |
定義 | 故人にゆかりのある物 | 故人が死後に残された物全般 |
対象 | 偶発的な要素は含まない | 誰でも拾ったものや忘れた物を含むことがある |
感情的価値 | 故人との思い出や歴史がある | 感情的価値は必ずしも持たない |
これらの違いを理解することで、遺品整理に臨む際には遺した側の意見や、保管しておくべき物を見極める手助けになります。
故人の遺品は大切な記憶を引き継ぐ手段である一方、遺留品は整理の過程でさらに考慮するべき項目となります。
自分自身の感情や思い出に寄り添った整理が大切です。
2. 遺品と形見の知っておきたい基礎知識
故人の思い出の品を扱う際、遺品と形見の違いを理解することは非常に重要です。
これらの用語は混同されがちですが、それぞれには明確な定義が存在します。
遺品の定義
- 家具や家電
- 衣類や靴
- 趣味の道具
- 書類や手紙、写真
遺品は故人の所有物の総称であり、金銭的な価値の有無にかかわらず、故人が使っていたものは全て含まれます。
ただし、自動車や不動産といった高価な財産は「遺産」として別に扱われるため注意しましょう。
形見の定義
- 婚約指輪や結婚指輪
- 日常的に使っていた時計やアクセサリー
- 趣味の品やコレクション
形見は、受け取った人が故人を思い起こすための重要なアイテムとなり、記憶を蘇らせる役割を果たします。
遺品と形見の違い
範囲の違い | ・遺品:故人所有のすべての物 ・形見:特に思い入れの強い物 |
価値基準の違い | ・遺品:金銭的価値に関わらず、所有するすべてが対象 ・形見:感情的価値や思い出の対象 |
処分の方法 | ・遺品:遺品整理の一環として、必要とされるものと不要なものに分けて整理されます。 ・形見:通常、親族や友人との感情的なつながりを持って分けることが望まれます。 |
注意点
遺品整理を行う際には、これらの違いをしっかりと理解し、混同しないようにすることが大切です。
特に、形見として選ばれる品は、受け取る側がその品を大切にできるかどうかも考慮しましょう。
壊れたものや使用できない物を形見として渡すことは、一般的には避けるべきです。
このように、遺品と形見の違いを知っておくことで、故人との思い出を大切にしながら整理作業を進めることができるでしょう。
3. 遺品整理のベストなタイミングと進め方
遺品整理は、故人の大切な品々を整理する重要な作業です。
適切なタイミングで行うことが、精神的な負担を軽減し、スムーズに進める秘訣となります。

遺品整理のタイミング
- 法事後の落ち着いた時期: 通常、故人の四十九日や百日法要が終わった後、家族が集まりやすいタイミングに行うことが推奨されます。この時期は、故人を偲ぶ気持ちがある程度整理されており、遺品の整理が行いやすくなります。
- 相続手続きの重要性: 相続税や法的手続きが必要な品は早めに対処する必要があります。特に期限が設けられているものは、手続きに時間がかかるため、優先的に整理することが大切です。
- 精神的な準備: 故人の思い出が詰まった品々を整理する際は、心の準備が整っていることが大切です。悲しみの中で無理に整理を進めると、後で後悔することもあります。ある程度心が落ち着いてから始めると良いでしょう。
このように、遺品整理のベストなタイミングを理解し、整理を行うことで、心の整理も同時に進めることができるでしょう。
遺品整理は、大切な思い出を整理するだけでなく、故人とのつながりを再確認する貴重な時間でもあります。
4. 自分で遺品整理をする際の具体的な手順
自分で遺品整理を行う時は、計画的に進めることが大切です。

① スケジュールの設定
遺品整理の第一歩は、スケジュールを立てることです。
遺品整理には時間がかかるため、無理のない計画を立てることが大切です。
また、どのぐらいの期間がかかるかを予測し、作業の完了予定日を決めておくと良いでしょう。
② 遺品の分類
- 必要な物(保管・保存するもの)
現金、通帳、権利書、写真、思い出の品など。 - 不要な物(廃棄するもの)
使用しない家具や衣類、その他のゴミ類。 - 迷っている物(保留するもの)
処分するかどうか決めかねる物は、一旦保留にして、後で再検討します。
この分類作業は、遺品整理の中心となる部分であり、後の手続きや処分に大きく影響します。
③ 分類した物の処理方法
- 必要な物について
法的な手続きが必要な遺品は、優先的に整理し、書類の準備を進める必要があります。特に期限のあるものには注意しましょう。 - 不要な物について
資産価値がある場合は、リユース業者に買取を依頼する選択肢があります。廃棄する場合は、地域のルールに従い、適切な方法で処分しましょう。 - 迷っている物について
一度手を止め、感情が落ち着くまで時間を置くことが大切です。後になって後悔しないためにも、慎重に考えましょう。
④ 手続きと清掃
遺品整理が進んだら、必要な手続きを行います。
これには、財産の名義変更や相続税の申告などが含まれます。手続きが完了したら、物件の清掃を行います。
賃貸物件の場合は、原状回復も忘れずに行いましょう。
⑤ 家族と協力
遺品整理は精神的に重い作業ですので、できる限り家族と協力して行いましょう。
遺品の分配について話し合いながら進めることで、トラブルを未然に防ぎます。
これらの手順に従い、計画と協力をもって進めることで、遺品整理をスムーズに行うことができます。
5. デジタル遺品の管理と整理方法
デジタル遺品には、故人が使用していたデバイスに残るデータや、オンラインアカウント、電子マネー、デジタル写真などが含まれます。
これらのデジタル遺品は、整理を行うことでトラブルを未然に防ぐことができるため、非常に重要です。

デジタル遺品の特定方法
まず、故人が使用していたデバイスを特定します。
- スマートフォン
- タブレット
- ノートパソコン
- デジタルカメラ
各デバイスの中に保存されているデータを確認し、必要なものと不要なものを分別しましょう。
パスワード管理
デジタル遺品には多くのアカウントが関連しています。SNSやオンラインバンキングなど、故人のパスワードやログイン情報を把握することが重要です。
- パスワードマネージャーの利用:もし故人がパスワードマネージャーを使用していた場合、それにアクセスすることで簡単に必要な情報を入手できます。
- 家族や信頼できる者に確認:故人が利用していたサービスに関する情報を把握している家族や友人がいる場合、相談してみましょう。
データの整理手順
- ① データ収集:各デバイスからデータを収集します。
- ② バックアップ:有用なデータは必ずバックアップを取りましょう。クラウドストレージや外付けハードドライブなどが役立ちます。
- ③ 不要データの削除:明らかに不要なデータは、セキュリティの観点からも削除します。
デジタル資産の処理方法
- アカウントの閉鎖:SNSやオンラインショップなどのアカウントは、必要に応じて閉鎖手続きを行います。
- デジタル資金の管理:ネットバンキングや仮想通貨アカウントの残高についても確認し、適切な手続きを進めましょう。
専門業者の利用
デジタル遺品の整理が難しい場合、専門業者に依頼することもひとつの方法です。
これにより、煩雑な手続きをスムーズに進められます。
選定時には、サービス内容や料金をしっかり確認し、信頼できる業者を選びましょう。
このように、デジタル遺品の管理と整理は、事前に計画を立てて進めることが大切です。
特に、デジタル情報は速やかに処理する必要があるため、時間をかけずに進められる手段を選びましょう。
まとめ
遺品と遺留品、遺品と形見の違いを理解し、遺品整理のベストなタイミングと具体的な手順、デジタル遺品の管理と整理方法についてもご紹介しました。
故人の思い出を大切にしながら、整理を進めることが大切です。
遺品整理は精神的な負担も大きいため、家族や専門家と協力して行うことをおすすめします。
故人との絆を大切にし、思い出を未来につなげていくことが何より大切であることを忘れずにしましょう。
よくある質問

Q1:遺品と遺留品の違いは何ですか?
遺品は故人の生前の所有物であり、思い出や感情が込められています。
一方、遺留品はそうした感情的な要素がなく、故人が亡くなった後に残された物品全般を指します。
Q2:遺品と形見の違いは何ですか?
遺品は故人の所有物全般を指しますが、形見は特に故人との思い出が強く結びついた品物を意味します。
形見は親族間で感情的な意味を持って分配されるのに対し、遺品は必要性に応じて分別して整理されます。
Q3:遺品整理を行う適切なタイミングはいつですか?
故人の四十九日や百日法要が終わった後が、遺品整理を行う適切なタイミングとされています。
この時期は、家族が集まりやすく、故人を偲ぶ気持ちが落ち着いているため、整理作業を進めやすくなります。
Q4:デジタル遺品にはどのようなものがありますか?
デジタル遺品には、故人が使用していたデバイスに保存されたデータや、オンラインアカウント、電子マネー、デジタル写真などが含まれます。
これらの情報を適切に管理・整理することが大切です。
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