遺品整理を自分でやるには?作業の進め方や必要な物について解説

親しい人を失うことは、大きな悲しみと共に多くの課題が伴います。

その中でも、故人の遺品整理は特に精神的・体力的にも困難な作業の一つです。一生のうちに遺品整理を経験する機会は限られているため、いざ自分が遺品を整理することになった場合、多くの人がどうすれば良いのか迷ってしまいます。

そこで今回は、遺品整理についてお悩みの方々に向けて、遺品整理を自分で行う方法進め方気を付けるポイントについて詳しくご紹介します。これらの情報を参考に、少しでも負担を軽減し、故人の遺品を適切に整理するための手助けになれば幸いです。

遺品整理は自分でやるのと事業者に頼むの、どっちがいいの?

「遺品整理を自分で行うか事業者に依頼するか、どちらが良いのか迷う」
「自分で遺品整理を行った時のデメリットはある?」
「ホントに自分で遺品整理なんてできるの?」
そんなお悩みを抱えている方も多いかと思います。事業者に遺品整理を依頼する場合でも、自分でおこなう場合でも、それぞれの方法にメリットとデメリットがありますので、ここでご紹介いたします。

自分で遺品整理を行う場合のメリット

  • メリット①コストを抑えられる
    自分で遺品整理を行うことで、業者に支払う費用を節約できます。特に予算が限られている場合は、大きなメリットとなります。

  • メリット②プライバシーの確保
    自分で遺品整理することで、故人や自身のプライバシーを守ることができます。家族の思い出の品や個人的な物を第三者に見られることがありません。

  • メリット③ゆっくりと故人との思い出を振り返ることが出来る
    故人の遺品を一つ一つ整理する過程で、ゆっくりと思い出を振り返ることができます。これが心の整理にもつながります。

自分で遺品整理を行う場合のデメリット

  • デメリット①時間と労力がかかる
    遺品整理は非常に時間と労力がかかる作業です。特に多くの遺品がある場合や大きな家具や家電が含まれる場合は、かなりの負担となります。

  • デメリット②誤って必要なものを処分しまうリスク
    遺品の中には価値のあるものや適切な処分が必要なものが含まれていることがあります。専門知識がないと、適切に対応できない場合があります。また、故人の遺品が整理されていない状態だと、必要な書類や思い出の品を誤って処分してしまうリスクがあります。

  • デメリット③精神的に負荷がかかる
    まだ心の整理が出来ていない状態で遺品整理を行ってしまうと、大切な故人の遺品を処分するのに精神的な負荷がかかる場合があります。

遺品整理を事業者に頼む場合のメリット

  • メリット①遺品整理がすばやく終わる
    故人が賃貸に住んでいた場合、引き渡しまでに遺品整理を行う必要があります。事業者に遺品整理を依頼すれば、短期間で整理が完了するため、時間がない場合や早急に対応が必要な場合に適しています。

  • メリット②高度な専門知識と経験がある
    事業者は遺品整理に関する高度な専門知識と経験を持っています。価値のある遺品の査定適切な処分の方法を熟知しており、安心して任せることができます。
    また、清掃などの付帯サービスを利用できるのも大きなメリットでしょう。

  • メリット③大きな家具や家電を任せられる
    大きな家具や重い家電の運搬、処分などの重労働を事業者に任せることで、体力な負担を軽減できます。

遺品整理を事業者に頼む場合のデメリット

  • デメリット①費用がかかる
    事業者に依頼する場合、どうしても費用がかかります。依頼内容や遺品の量によっては、大きな出費になることもあります。

  • デメリット②プライバシーの問題
    家族の遺品を第三者に見られることになります。プライバシーを重視する場合は、この点がデメリットとなるかもしれません。

遺品整理を自分で行う流れ

まず、遺品整理を始める前に十分な準備をすることが重要です。

まずは心の準備から始めましょう。故人との思い出を振り返り、整理を行うことの意義や大切さをしっかりと理解することが大切です。整理を始める前に心の整理をすることで、作業に取り組む気持ちが落ち着き、慎重に進めることができます。

また、物理的な準備も重要です。整理を行う部屋やスペースを決め、必要な道具や資材を準備しておきましょう。必要なものを揃えておくことで、作業がスムーズに進行し、効率的に整理を行うことができます。整理する際の段取りや計画を立てることも大切です。整理する順番や方法を考え、迷いや混乱を避けるようにしましょう。

ひとりで遺品整理をするとなると大変です。家族や親戚と遺品整理について話し合い、理解と協力を得ることも準備の一環です。

遺品整理を自分で行う際に必要な道具

遺品整理を自分で行う際には、様々な道具が必要になります。

まずは、整理を行うための基本的な道具として、ゴミ袋やケース、ラベル、マーカーなどが挙げられます。整理したものを分類し、保管するための収納ボックスや封筒、紐なども必要です。

また、整理作業中に保護や清潔を保つための手袋やマスク、ワイプなども準備しておきましょう。整理作業を行う部屋やスペースを照らすためのライトや拭き掃除を行うための掃除道具も不可欠です。

さらに、故人の記録や書類を整理する際には、ファイルボックスやバインダー、整理用のフォルダや付箋なども役立ちます。

整理作業の際には、メモやスケジュールを書き留めるためのノートやボールペンも準備しておくと便利です。他にも、写真やアルバム、小さな品物を整理するための収納ケースや仕分け用のトレイなどが役立つでしょう。

これらの道具を準備しておくことで、整理作業を効率的に進めることができます。準備を整えることで、整理作業に集中し、思いやりを持って大切な品々を整理することができます。

遺品整理を自力でやるのは大変!事前にスケジュールを立てる

自力で遺品整理に取り組む際には、事前にしっかりとスケジュールを立てましょう。

まずは整理を行う期間を決めます。大きな作業であれば1日では終わらないこともありますが、週末や休日を活用して少しずつ進めることも考えましょう。次に、整理を行う部屋やスペースの優先順位を決めます。どのスペースを先に整理するか計画しておくことで、作業がスムーズに進行します。

また、整理を行う際には集中力が必要です。朝の時間帯や静かな環境を利用して、集中して作業を進めましょう。

最後に、段取りを考えます。整理を進める順番や方法を決め、適切なスケジュールを立てることで、効率的に作業を進めることができます。

遺品の仕分けで残すものと捨てるもの

遺品整理はで、故人の品物を残すものと捨てるものに仕分けていきます。大切な故人が亡くなり、精神的な負荷があるときに遺品整理を行うと誤って必要なものを捨ててしまうリスクがあります。自分で遺品整理を行う際、迷ったものはとりあえず保管しておくのがおすすめです。

ここでは、遺品整理で捨ててはいけないものをご紹介します。

遺品整理で捨ててはいけないもの

遺品整理で捨ててはいけないものは下記の通りです。

  • 身分証明書、年金手帳、マイナンバーカード、健康保険証
  • 遺言書やエンディングノート
  • 通帳や印鑑、印鑑登録証
  • スマートフォン
  • クレジットカード、キャッシュカード、現金
  • 土地の権利書や賃貸の鍵など住処にかんするもの
  • 請求書(ローンの明細書、支払通知書
  • 証券(有価証券、保険証券)
  • 写真やアルバム
  • 貴重品(貴金属、美術品、骨董品、ブランド品など)
  • 思い出のお品

手放してもよいもの

洋服を処分するにはどうすればいい?

遺品整理でもっとも頭を悩ませるのは衣類です。着物のような高価なものから普段来ている服までさまざまあるため、分類する必要があります。

大型の家具を処分するにはどうすればいい?

大型の家具などは粗大ごみとして処分します。各自治体に予約し、指定された収集日までに処分品を置いておく必要があります。あまりに大型の家具や家電だと個人で運搬するのが難しいため、業者に依頼するのがオススメです。

また、業者によっては遺品供養を依頼出来る場合があります。不用なものでも手放すのが忍びないものは遺品供養してもらうことで心の整理が出来ます。

遺品整理を自分で行う際に起こるトラブルの具体例

遺品整理は故人を偲ぶ大切な作業ですが、自分で行う場合、予期せぬトラブルが発生することがあります。ここでは、自分で遺品整理を行った際によくある問題点を挙げ、それぞれに対する対処法を考えてみましょう。

不用品が多く時間が想像以上にかかった

故人の遺品を整理し始めると、想像以上に多くの不用品に遭遇することがあります。部屋の隅々まで物が溜まっている場合、それらを一つ一つ手作業で仕分けし、適切に処分する必要があります。予想外に時間がかかるこの作業は、計画を立てても遅れが生じやすいのです。事前に家族や友人に手伝いを依頼するか、業者を利用することで、効率的に作業を進めることができます。

大事な遺品を誤って処分してしまった

大事な遺品を誤って捨ててしまうのは、遺品整理中によくある悲しいミスです。これを防ぐためには、作業を始める前に遺族や親戚としっかりとコミュニケーションを取り、どのアイテムが価値を持つかを確認しておくことが重要です。また、仕分けに迷った遺品は一時的に「保留エリア」に置き、後で改めて詳細を確認することも一つの方法です。

電気、水道を解約してしまったので、遺品整理の際使えずに困った

遺品整理を行う前に、水道や電気を解約してしまうケースがありますが、これにより掃除機や水道が使えなくなったり、暗がりで作業を行う必要が出てきます。遺品整理を始める前には、必要な設備が使える状態にあるかを確認し、解約は遺品整理が完了してから行うようにしましょう。また、一時的にサービスを再開することも可能な場合があるので、事前に確認が必要です。

遺品整理の進め方と気を付けるポイント

①まずは遺品を仕分ける

遺品を大きく「貴重品や思い出の品、書類などの必要なもの」「リユース・リサイクル可能なもの」「廃棄するもの」の3つの種類に仕分けます。

②仕分けした遺品をリサイクル、または処分する

必要な遺品以外は、リサイクルもしくは処分します。製造からまもない家電や希少性の高いバックなどは、リサイクルショップで買い取ってもらえる場合があります。一度、リサイクルショップに持ち込むことをおすすめします。

不用品に分別したものは、集積所に出します。あまりに不用品の品数が多いと、独占してしまい、近隣住民に迷惑がかかってしまうため、小分けにして出したり、持ち込みましょう。

③リサイクル家電は事業者に引き取ってもらう

冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビなどのリサイクル家電は処分することができません。自治体が指定する資格を持った事業者に任せるか、メーカーや購入した家電量販店に持ち込みましょう。
自治体によっても対応が変わる為、一度自治体のホームページを確認しましょう。

④必要なものを保管・管理する

遺品整理を行う際には、遺品の保存と管理が重要なポイントです。

まず、保存する遺品は品物ごとに適切な方法で保管します。写真や書類などの紙モノは、光や湿気を避けて保管し、長く綺麗な状態で保存するようにしましょう。また、衣類や布製品などは清潔な状態で保管することが大切です。

次に、管理についても注意が必要です。保存した遺品は適切なタグやラベル、整理番号などを付けて管理しましょう。整理番号やカテゴリーごとに分けて管理することで、必要な時にすぐに見つけることができます。さらに、家族や友人と遺品の管理について話し合い、共有することも大切です。管理方法についての合意を得ることで、遺品整理後も遺品を大切に保管し続けることができます。

⑤最終チェックと清掃

遺品整理が終わったら、最終チェックと清掃を行いましょう。

まずは、床や家具を拭き掃除し、遺品整理中に生まれたごみや埃を取り除きます。次に、遺品整理が完了したかどうかを最終チェックします。遺品がきちんと整理されているか、必要な書類は揃っているかを確認しましょう

事業者へ遺品整理の依頼を検討する場合

自分で遺品整理を始めたものの、どうすればいいかわからない、時間的に余裕がない場合など、遺品整理を自分で行うことが難しいときはプロの力を借りることを検討しましょう。

事業者を選ぶ際には、口コミや実績、料金などを比較し、丁寧な対応や安心感のある業者を選ぶことがポイントです。また、プロに依頼する際には、作業の流れや料金などについて十分な説明を受け、納得した上で契約することが大切です。

事業者の選び方については「失敗しない!良い遺品整理業者の選び方をプロが解説」で解説していますので、よければご覧ください。

【まとめ】自力で遺品整理を行う際はしっかりと準備する!

遺品整理を自分で行う際には、自分のペースで作業を進め、整理を始める前に心の準備を整えることが大切です。遺品整理を行う部屋やスペースを決め、必要な道具や資材を準備しておくことで、作業効率が上がります。自分で遺品整理することで、故人の大切な品々を丁寧に取り扱い、思いやりを持って整理することができます。体力的に自分で遺品整理を行うのが難しい場合は事業者に依頼することも検討しましょう。

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